96 回目 骨盤部

カイロプラクティック医術の世界では以前から、骨盤部を重要な治療対象部の1つとしてきた。あえてここに取り上げた理由は、今日の日本におけるその治療方法/考え方に少し疑問を感じるところがあるからだ。 info@waichisato.com

骨盤部分は仙腸関節部/恥骨部をかいして上半身の重さを下半身に伝える、いわば重さの伝達路になる。下半身の力を上半身に伝えるともいえる。

とくに仙腸関節部は治療の進行過程におけるマイルストーンの役目をする。治療対象部がマイルストーンを通過しないばあい、まだどこかに治療を必要とする箇所が残っている。

   *マイルストーン:本来の距離標識の意味ではない。ビジネス用語で用いる、
   「大きな節目」「経過点」「中間目標点」の意味で使用した。

❖パーマー・カイロプラクティック技法
骨盤への治療は分けている:仙骨部/腸骨部/坐骨部/恥骨部。仙骨への代表的な方法が、ローガン・ベイシックになる。

ローガンは治療の進行過程において仙骨治療への有効な方法の1つといえる
・ディア―フィールド・マイナス
・SOTにおけるカテゴリーⅡ
・仙骨変位:AI-PS等に使用する。

Dr.ピィアースもローガンを多用していた。

❖ヒトの仙腸関節部は、
二足歩行で発展した。それを臥位で治療することについては「?」だ。重さの加わる方向が異なる。

ではどのように仙腸関節部を治療すれば良いのか?治療対象部が仰臥位でなく/腹臥位でもなく、立位であるという条件下が整ったという意味において
・立位で/足踏みをさせながら治療をおこなう。

この立位条件は大変重要だ
条件を無視したばあい治療は作用しない。なぜなら、身体は1秒間に1億の刺激をうける。そのため、脳には高い「刺激を防ぐブロック機構のようなものがある」。このブロックで治癒信号が脳に通じる前に消去される。

臨床におけるすべての治療後に、パーマー方式:ハカリ/下げふり糸で検査することを薦める。

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95回目 トムソンテーブルの使用

自宅から、トムソンテーブルを治療所の方に運んだ。テーブルの調整も、当時の感覚に
調整しなおしてもらった。info@waichisato.com

45年ほど前の話になる。いまは伝説になった:トムソン/ピアース/ガンステットに、
技術と考え方を教えてもらった。来日はそれぞれに異なってはいたが、講義のため何度も来てくれた。その度ごとに色々なことを教わった。

3人はトムソンテーブルを使用することにおいて、世界最高峰のカイロプラクターであったと確信する。

トムソンテーブルの開発者クレイ・トムソン。「トムソン・ディア―フィールド法」を
日本人に教えてくれた。

ウォルター・ピアース。そのアジャストメントからダイナマイトと称された技法。ピアース先生から私は、アジャストメントを受けた経験がある。

ダイナマイトと称されるほどトムソンテーブルは音をたてるが、私にはまったくと言っていいほど、アジャストメント時の衝撃はない。この感覚は見ていては分からない。アジャストメントを受けたものでなくは分からない感覚だ。

出来る/出来ないは別にして、方法はおそわった。私がパーマー大学に入学をすることを、知っていてもらったお陰だ。

講義とは異なる日におこなわれた「オープン・クリニック」では、ことさら臨床と講義の異なりも教えてくれた。
*オープン・クリニック:受講をしている治療者が、彼らの患者さんを先生方にみてもらう日。講義とは別の日におこなわれた。これらもその都度、私は見せてもらった。

マートン・ガンステットに至っては、まさに芸術。エレガントという言葉がそのまま当てはまる。

今でも鮮明に記憶していることがある
四国の山崎君がガンステットの治療後、アジャストメントを受けた患者さんのその部位に触れた。彼曰く「本当だ、まったくコリ/緊張が取れている」と言った。

❖トムソンテーブルを使用する最大の利点は
治療対象部を正確に表現化できること。点とは位置はあってもその面積はない。線も同じように考えることができる。位置はあっても幅はない。こう述べると、話にならないので、仮に正中線の幅を1mmと仮定しよう。背骨への治療は、治療対象部が正中線から1mm程度離れたところに出現したときだ。

言い換えれば、頭部/四肢/体幹からの力学負荷を最小限にしたとき、「もし背骨に治療対象部が出現したとすれば、正中線から1mm程度外側になる」。

誤解がおきるといけないので再度述べる。「もし治療対象部が背骨に出現したら」という条件がついていることを忘れないでほしい。出現するとは言っていない。

次回は仙腸関節部のアジャストメントについて述べる。
仙腸関節部を治療後、パーマー方式のハカリ/下げふり糸に合格できるように治療するにはどうする。

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94回目 睡眠時の光と体重増加

❖記事によると、夜の睡眠時に何らかの照明:窓から差し込む街のあかり/目覚まし時計につくライト/室内照明等にあたっての睡眠は、女性の体重を増やすという。(記事は男性とは言っていない)。

追跡5年間の調査結果では、体重5㎏以上増加する人の割合は17%になった。
睡眠時間/食事/身体活動などの因子について調整をした後でも、光→体重増加の相関関係は変化しなかったという。

研究者によれば
光による体重増加をふせぐには睡眠中、人工光からの暴露をさけること。暗くして寝ることが良いようだ。

理由
睡眠をそくすメラトニンの分泌が、光によって抑えられる。結果、体内時計/食事パターンにみだれが生じる。

❖夜に食事をすれば太ることは知られている
関係する物質は、たんぱく質:BMAL-1(ビーマルワン)。活動リズム(サーカディアンリズム)を調整する。その濃度は1日のなかで変化する。

BMAL-1は昼間少なく、22時ころから増加。午前2~4時ころピークに達する。太陽光と関係がつよく、朝日を浴びると減少する。      

BMAL-1のはたらき
脂肪の分解を抑制。逆にいえばBMAL-1の増加は、体内に脂肪をため込みやすい状態になる。だから夜に食事をすると、脂肪が蓄積されやすいのだ。         
❖生理学から                                  ヒトは昼間、糖質からエネルギーを補給。夜は脂肪からエネルギーをつくる。そのため 深夜帯に食事をとると、脂肪が蓄積されやすくなる。
                                        ダイエットをしている場合、午後10時までに食事を終わらせると良いようだ。
❖では動物の肥満はなぜ起きるのか?
興味ある結果を読んだ。ヒトとの対比がおもしろい。

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93回目 精神性の疾患について

TV朝日:5/11報道ステーションで、「パニック障害」について特集をしていた。罹患する確率は100人に1人。
アメリカの資料によれば、その根源は防衛本能にある。危険にたいする過剰反応の結果が、病的になったもののようだ。 

それではと思い、精神疾患になる確率をネットでしらべてみた。5人に1人だった。
これには統合失調症/認知症は含まれていない。
   *統合失調症:現実との接触がうまく運ばなくなる。

エネルギーの同種/異種性から考えると、物理エネルギーをつかう体表医術は、異種である精神エネルギーに対して作用をしない。臨床ではかなりの苦戦をしいられる。

私の教え子の中に、60歳定年まで教師をしていたYさんがいる。定年後、鍼灸学校にかよい免許を取得。去年開業した。

特筆すべきこと
Y さん、すべての患者さんではないが、彼の治療室で共にお茶を飲む機会をもっている。
患者さんから色々な話を聞く。とに角、患者さんの言うことをじっくり聞くというのだ。どうやらYさん、聞くという能力に長けているようだ。

この話を聞いて、私は彼に100点をつけた。「素晴らしい」。これ以外に言葉がみつからない。残念ながらキャラクターが異なる自分には、Yさんの真似はできない。

「TV・ホンマでっか!」に時々出演している、慶応大学・植木理恵教授が言っていた。
「人はただ集まって話し合いをしようといっても、喋らないし/意見もいわない。ただそこに飲み物/食べ物があると、喋るし/意見を言う」というのだ。

このブログを読む方のなかには、治療歴40年をこえる方もいると思う。40年以上の治療歴があれは、十分に人生大学を謳歌しただろう。生きた知英をお持ちだと思う。こんな患者さんの話を「じっと聞く」という提案をしてみた。

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92 回目 体表医術・単独での範囲をこえる

今年2/9日。4月から新大学1年生になるA青年が来院。親元を離れるので心配になり、それまで来院してくれていた、母親が一緒に連れてきた。

特筆すべきこと
中学生のとき自転車ですべて転び、その頃から視力が低下しだした。歯列矯正は小5~
6年の頃に開始。中学3年のとき終了。

テーブル上・仰臥位で寝ている間、とにかく身体のどこかを動かしていた。1分も経たない
内に次→次→次と、動かしだす。手指については、いわゆるポキポキを5指すべてにおこなう。足趾についても手指と同じような仕草をする。
この様子から身体が熱いのだと理解した。本人にもたずねた。「とにかく身体が熱いと訴えた」。

❖増熱傾向を考える
何らかの理由をうけ、身体は増熱化傾向にある。血液検査は正常値をしめすことから、
その本体は分からないが臓器レベル/疾患レベルではない。

増熱化は持続的であることから、体表医術単独での治療範囲をこえていることが多い。
氷で冷やせばよいという考え方もあるが、対症療法的ではダメなことは確かだ。

恒常性維持機能は有顎類・デボン紀(4億1600万年前~3億5900万年前)で獲得した機能になる。かなり古い。対処療法で簡単に変化させられる機能ではない。

臨床から理解していたことは、「熱源を対象とする治療は、体表医術・単独での治療範囲をこえている」というものだった。

その日の治療には1時間30分ほどかかった。次に3月28日を予約してもらった。

❖なぜ2か月近く、次の予約日を離したのか?
熱が下がるまでの待ち時間がほしかった。その間、ターメリック(ウコン茶)を飲むことを進めた。 *切開手術経験者には、ターメリックは使わない方がよい。

3/28日来院してくれた
テーブルに仰臥位で横になってもらった。治療には1時間10分ほどかかった。その間、彼はテーブル上で目立つような動きはなかった。ただ静かに横になっていた。本人も身体はもう熱くないという。

今までつねに身体を動かしていないといけないので、勉強に集中できなかったとも言った。本人は大学にいってもターメリックをのみ続けるそうだ。

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91回目 生存のため失神する

昨日、患者さんから電話があった。彼女の友人、50代女性Aさんについて、聞きたいことがあるというのだ。
「循環系/脳は正常なのに意識がない。医師には何故なのか不明だ」と告げられているという。

ロボウィッツによれば生物は緊急状態にたいし生存のため、3つの行動をとるという:「戦う/逃げる/失神」。

Aさんについて詳しくたずねた。家庭内で大変なストレス下にあったようだ。

予想しうること
多大なストレス回避のため、Aさんは失神に落ちいった。もちろん本人には回避という意識はない。ただ意識を失っただけだ。

聞いた話
ヒトが失神行動をもっともおこしやすいのは、採血のときだそうだ。注射はりをみて気をうしなう。その対処方法としてベテラン看護師は、アンモニア吸入器を用意しておく。 もちろん注射はりによる失神は、ペット類でもよくおきるようだ。
また分娩時にその夫が、感極まって失神することはよくあるそうだ。いずれも血管迷走神経性失調だという。

話はすこしかわる
性犯罪に遭遇した被害者も、おなじような失神行動をとることがあるようだ。「失神し、尿をもらす」。すると加害者側は何もしないでその場を立ち去るという。
意識してできる行動ではないが生存ということを考えると、ヒトも動物も変わらないようだ。

TV映像でも、脅かされると死んだマネをする小鹿をみたことがある→たぶん意識を失ったのだろう。しばらくすると息を吹き返していた。

失神という類似現象が50代女性におきたのではないだろうか?

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90回目 内部圧力の低下

42才男性が来院した。症状としては、左の股関節部/仙腸関節部/腰部が痛い。3分ほど 立つと身体は前傾となり、立っていられなくなる。そこで膝の屈伸運動をする。また2~3分ほど真っ直ぐに立つことができる。 info@waichisato.com

疾患の特徴としては、体重を支える部位に問題が発生している。数分の観察ではあるが、時間の経過とともに症状がでてくる。身体前傾/立っていられなくなる/膝の屈伸運動で数分であるが症状は回復する。

これらの特性から疾患動因は、「身体の内部圧力もれ」と考えた。音検査にも圧力もれをしめす特徴的な カタチがあらわれた。10回ほどおこなった検査すべてに、10Hzくらいの幅で周波数が上下した。  

身体は1013hPa(≒760mmHg)の大気圧に抗して生きている。内部圧力の低下は、主に身体前傾/体重を支える部位/音検査に特徴的にあらわれる。

圧力もれの動因として一番考えられることは、食管系からのもれによるものだ。病名のつくような疾患をのぞけば、もれの動因は飲食の誤りからくるものが多い。             

*精神的という考え方もある。ただ体表医術はその動因を外力にもとめている。精神性は守備範囲をこえる。精神は物理エネルギーからみれば、異種エネルギーになる。作用しない。

そこで仕事内容についてたずねた。本業は役者。自身の生活を支えるため、アルバイトに会社づとめしPC作業をしている。作業中にボトルコーヒーを300cc以上、毎日飲むようだ。 *PC:コンピューター

酒を含めて刺激性のあるものの摂取は、すきっ腹には良くない。食管系への負荷を軽減するため、飲み物のアドバイスを含めて3回治療をした。しばらく役者さんの方は痛みのため休養していたが、2月からは本業にもどれるという。 

以前からブログで何度も述べているが、体表医術の治療力は連続的/持続的負荷にはかなわない→負ける。労働姿勢/飲食は、身体にたいする支配力は大きい。

対応策として                                          飲み物については気をつける。食についてはできるだけ偏らないようにする。すきっ腹へのコーヒー/ビール/刺激のあるももの大量・持続的摂取習慣は、自身で考えてもらうことが大切だ。                                                          
労働からくる力学的負荷への対応は、運動が一番よいと思う。深夜でも開いているジムへかよう。あるいは土日、ジムへ通う。歩く。とにかく労働姿勢に干渉できるような外力を、身体にくわえ続けることが良い。

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