141回目 Adj.姿勢の選定が先、それに続くのがAdj.対象部

体表医術をおこなう治療者の多くが、迷っているところかもしれないあるいは迷っていないかもしれない。「本日のAdj.」:アジャストメントをどのように開始したらよいのか?そこにはルールに近いようなものがある。初めにAdj.姿勢を決め、その後Adj.対象部を特定する。おそらく多くの治療者はAdj.対象部をきめ、その後ほぼ自由にAdj.姿勢をえらんでいる。強い言い方になるがそれは逆だ。必ず姿勢選定が先。それに続くのがAdj.対象部だ。Adj.姿勢は7つある。

身体のもとめる姿勢にならなければ、本来Adj.対象部はでてこない。姿勢/Adj.対象部→言葉で言うのは簡単だが、臨床ではかなりの難易度だ。Adj.姿勢/対象部はともに顕在化されておらず、潜在化状態にある。

勿論、そんなことはないとする主張する臨床家もいるだろう。では初歩的な検査の1つであるハカリ/下げふり糸に、あなたは「本日のAdj.」終了後、患者さんを合格させることができるのか?

政治の世界で時々耳にする、「1丁目1番地」。体表医術の世界では「身体のもとめるAdj.姿勢→Adj.対象部の特定」が、1丁目1番地になる。

体表医術の世界には、この場合「どこそこを治療すれば良い」といったような主張がいくつかある。非線形系の世界にはそのようなものは原理として存在しない。迷わされてはだめだ。事実だけを求めてほしい。では事実とはなにか?臨床歴最初の30年は一番簡単なハカリ/下げふり糸をたよりに、自己のAdj.を確認/評価すること。この上にあと2段階ある。40年目あたりで到達してもらいたい。

Adj.姿勢→Adj.対象部の特定。1つの事実をみてもらおう。1960~1980年の車での衝突事故にたいする、クレアレス・ガンステットのサービカル・チェアー。(80年以後ではヘッドレスト→エアーバックの発達により、いわゆる「むち打ち」による重症化は少なくなった)。

サービカル・チェアーの考え方。車での衝突→身体の姿勢が決まっている→座位。次に座位姿勢でAdj.対象部をみつける→むち打ち症が主たる動因→頸椎/胸椎上部。誤解をしないように。背骨が治療対象部としてメジャーになるのは、直接的外力(物理エネルギー)を背骨に受けたときのみ。2次的以後の変化/変位として背骨に反応があらわれたばあい、背骨にたいするカイロプラクティックAdj.効果は期待できない。

ガンステットクリニック。いやらしい言い方になるが飛行場/モーテル(宿泊施設)も完備している。飛行場は個人のローカル飛行場のレベルをはるかにこえている。世界中から当時のセレブ等が、彼ら/彼女等の専用機で来院していた。

いつも言うがカイロプラクティック・体表医術は疾患動因が根本において、外力(物理エネルギー)であること。外力が身体に作用したときのみ効果を期待できる医術だ。精神/化学反応を動因とする疾患には作用しない→異種エネルギー間では作用しない。

Adj.原理として2つ/2つ以上のAdj.対象部が存在するとき、その中の1番(最優先)があらわれるのを待たなければならない。2~2者以上が同時にAdj.対象部になることはない。

パーマー大ではこれを「メジャーをAdj.せよ」と教えている。さらに「絶対にマイナーには触るな」とも教えている。カイロプラクティック体表医術をおこなうものが絶対に忘れてはいけない教えの1つだ。

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